不動産と契約する際の契約書のチェックポイント

公開日:2019/05/01  最終更新日:2019/03/26

アクセス良好な池袋エリアは、新生活をスタートする場合でも人気のスポットであり、不動産会社も数々揃っています。

物件を買う時や借りる時は不動産会社で契約を結びますが、注意点もあるため、印を押す前にしっかり確認するのが大切です。

 

不動産の売買契約書ではここが大事

住まいや土地などを買う時は不動産会社で売買契約を交わしますが、購入物件の情報に相違ないか、売買契約書にて必ず確認しておきましょう。

とりわけ床面積地積などに誤りがないか、細かくチェックしてください。

地番の記載情報は現住所と異なると思いますが、これは別に問題ありません。

日常使っている住所は郵便物の配達などに利便性を高めた番地であり、地番は1筆の土地にそれぞれ割り振られた登記上の所在情報です。

また、一戸建ての場合、地番が複数記載されているケースもありますが、それは1筆以上の土地の上に家屋が建っていることを表します。

1つのまとまった土地を表す単位が1筆なので、感覚的には1つの土地に見えても、法務局で個別に登記されている場合は、地番が複数に分かれているのです。

そして、マンションでは土地がありませんので、全体の面積、および専有面積を確認しておきましょう。

とにかく、登記関連は1語1句のミスも許されませんから、細かい部分まで厳密にチェックするのが原則です。

そのほか売買価格や手付金、それに支払い期限なども、聞いている内容と相違ないか、しっかりお確かめください。

引き渡しのタイミングも引越し作業と密接に関わるため、どの時期に引き渡してくれるのか、契約書の記載事項にて確認しましょう。

 

解約関連や瑕疵担保関連も忘れずにチェック

現金で一括購入する場合は別かもしれませんが、住宅ローンを組んで不動産を買うなら、ローン特約の有無を確かめておきましょう。

事前審査でOKなら多分大丈夫なはずですが、だからと言って必ず本審査でも合格するとは限りません。

そこで、もし住宅ローンを組めなかった際、効果を発揮するのがこのローン特約です。

これが付帯していれば、審査に落ちても無条件で売買契約を解除できるのが通例となっています。

ただしローンの手続きを怠るなど、買主側の不備でローンが不可能になった場合は、適用されないことがあるので注意しなければなりません。

その適用条件なども契約書に書かれているはずなので、キチンと目を通しておいてください。

同様に、契約締結後における契約解除要項も、忘れずに確認しておく必要があります。

この項目には、諸事の理由で契約を解除した場合の取り扱いに関して明記されているのです。

それと似て非なるものに、契約違反に関わる解除要項があるため、こちらも併せて確認しておきましょう。

こちらは売主や買主が契約で決められた義務を履行しないことから、相手側が契約の締結解除を申し立てる際のルールです。

殆どの場合、違約金の額面が具体的に記載されているので、後からトラブルへ発展しないためにも、読み飛ばさないでください。

このほか、瑕疵担保責任も不動産売買では極めて重要で、これは買ってから欠陥が発覚した場合、売主側が負うべき責任のことです。

例えば、買主が瑕疵を発見した際、売主へ賠償を求められる有効期限などが記載されているため、もしもの場合に備えて注視しておきましょう。

とは言え、築年数が多い古家を買う場合ですと、瑕疵担保責任を設定していないケースもありますから、その際は不動産会社の担当スタッフと話をしておくと良いと思います。

 

賃貸では後から困らないよう契約解除関連は熟読必須

部屋を借りる際の賃貸契約書でも家賃をはじめ、確認すべき点は数々ありますが、とくにチェックしておいて欲しいのが契約解除絡みの項目です。

そこには、こんなことをやったら賃貸契約を解除しますよ、と言った内容が列記されているので、熟読が必須となっています。

それと共に、契約解除に該当した場合の予告に関しても、併せて確かめておいてください。

仮にひと月前など、一定期間前に知らせてくれる物件でも、違反内容次第では即刻解約となる賃貸も珍しくないからです。

 

マイホームを買う時や、賃貸で新生活をスタートする場合、夢いっぱいでネガティブな話には目を背けたくなるのも人情です。

とは申せ、万が一の時には避けて通れませんから、契約を交わす際はネガティブな項目こそ、しっかり目を通しましょう。

そして分からないことがあれば、担当スタッフにどんどん質問して、納得した上で契約を結んでください。

とにかく、新生活を前にしたハッピーな気持ちのまま、希望的観測で契約書の内容を勝手に解釈しないことが肝心です。

契約書を正しくチェックして憂いに備えることが、新居でステキな暮らしを始めるファーストステップだと言えます。

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WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
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